強迫性障害を患う超完璧主義者Patrick Kramerが描いた、写真のようなスーパーリアリズム絵画!
Paintings / Patrick Kramer
アメリカ・ユタ州のペインターPatrick Kramer。彼は幼い頃から強迫性障害を患っており、なんでも完璧でなければ気が済まない、言わば究極の完璧主義者でした。常に細かいことが気になり、少しでも思っていたものと違えばそれが気になってやるべきことも手につきません。そんな彼は障害のはけ口として“絵を描く”ということに没頭しました。それは彼にとって障害へ向き合うこと、また自信をつけることに繋がりました。持ち前の完璧主義を活かし細部まで描き込んだ写実的な絵は、どんなに近くで見ても写真と見間違えてしまうほどクオリティの高い作品に仕上がりました。障害と聞くとネガティブに捉えられがちですが、それを受け入れ長所として活かすことのできたPatrick Kramerの強さを感じる作品です。
Carl Warnerが生み出す、人体の曲線美を活かした幻想的なデジタルコラージュ!
Otherscapes / Carl Warner
イギリス・リバプール出身の芸術家Carl Warner。彼は幼い頃部屋に飾られていたSalvador DaliとPatrick Woodroofeのポスターに影響を受け、芸術家の道に進むことを決断しました。絵画や写真を学び、今では数々の作品を生み出す有数のシュルレアリストして名を轟かせています。今回紹介する作品は、人体の曲線美を生かしたデジタルコラージュです。連なる山脈や波打つ雲のような、思わず見入ってしまう幻想的な世界が広がっています。
緻密なデザインとユーモア溢れるトリックが癖になる、Noma Barが手がけたWallpaper Magazineの表紙!
Wallpaper Magazine / Noma Bar
イスラエル出身、現在はロンドンを拠点に活動しているイラストレーター兼デザイナーのNoma Bar。彼は制作する上で『アイデア』と『ユーモア』にとてもこだわっていると語っています。今回紹介する作品は、Wallpaper Magazineの表紙の数々です。一見普通のイラストに見えますが、部屋をまるごとデザインしある場所から見ると一つの絵として見えるような工夫がされています。インテリア家具をうまく利用し、目や口に見立てるなど彼のいう通りユーモア満載です。見れば見るほど『あれはスタンドライト、あれはイスなんだよな〜』と興味、関心をそそられる作品です。
2520枚の写真を手作業で加工し制作された、Abbie Stephensのコマ撮りアニメ!切ないストーリーにも注目!
Table Beggar / Abbie Stephens
ロンドン在住のアニメーターAbbie Stephens。彼女はナイキやMTV、ディスカバリーチャンネル、プレイステーションなど様々な企業をクライアントに持ちフリーランスとして活動しています。今回紹介する『Table Beggar』はロンドンのエレクトロ・デュオLoose Fitの楽曲のミュージックビデオとして作成されました。UKMVA(UKミュージックビデオアワード)やBritish Animation Awardにノミネートされ注目を浴びたこの作品。見所はなんといっても奇妙なストーリーと手作業で切り取られたシルエットです。制作2ヶ月、計2520枚もの写真を機会を使わずに手でちぎっていくのだから大変。その根気がアニメーションにいい風合いを与えているのだと思います。撮影風景や監督が一枚一枚紙を加工していく様子がみられるメイキング映像もあるので、ぜひみてください。
親子、兄弟、いとこの顔が似すぎ!恐るべし遺伝子の作用をアートにしたUlric Collette!
兄弟
いとこ
母娘
娘父
双子
父息子
父娘
GENETIC PORTRAITS / Ulric Collette
カナダのケベック州で活動する写真家、グラフィックデザイナーのUlric Collette。彼は独学で写真やデザインを学び、地元のデザインスタジオでアートディレクターをしていました。独学で磨き上げた感性と、デザインスタジオで鍛えられた編集技術を活かし様々な作品を手掛けてきました。このGENETIC PORTRAITSは、遺伝子の神秘的な関係性をアートで表現した作品です。多くの方は久しぶりに会うおばさんに「お母さんに似てきたね~」「お兄さんにそっくり」などと言われた経験があるでしょう。私もよく言われますが、いつも内心は「いや全然似てないです。そんなこと思ったこともありません」と全否定したい気持ちでいっぱいなのです。しかし、この作品を見てあ然としました。親子、兄弟、いとこ、髪型やメイクこそ違うもののやはり似ているのです。ただ顔だけが似ているわけではなく、内面から溢れる表情までもそっくり。遺伝子ってこんなにも強く作用しているんですね。みなさんも身内の写真を見比べてください。きっとあなたにそっくりの人が見つかるはずです。
あなたはどう思う?遺灰を使った肖像画を披露したチェコの芸術家romantyc!
vykradač hrobů / romantyc
チェコの芸術家romantyc。地元では電波ジャックや信号機を改造して逮捕されるなど、お騒がせアーティストとして名高いようです。そんな彼がまた世間をにぎわす作品を生み出しました。このvykradač hrobůという作品、チェコ語で『墓泥棒』という意味で、なんと遺灰を使って肖像画を描いているのです。作品の紹介文には「あなたが6歳の時、母親が亡くなったとしよう。あなたは母親を骨つぼとして見るようになる。死ぬまで写真の中の母親しか知らないことになる。あなたは思うはずだ、彼女を骨つぼから解放する手立てがあるはずだと」と記されています。これは、例えの話ではなく彼の実話から来ているようで、実際にromantycは6歳の時に母親を亡くし、それ以来母親の死に向き合おうと努めてきたのです。遺灰の入手先については公開していませんが、火葬場で残った遺灰がゴミ箱に捨てられているという現状や60年代のチェコの芸術家は遺灰を画材として使っていたことなどを語り、遺灰を使うことはショッキングなことではないと話しました。意見の分かれる作品ですが、切ない実体験と向き合い全力で表現している姿にとても感動しました。
過剰消費が生んだ“退廃”や“絶望”を包み隠さず描写したぺインターCharlie Isoe!
Charlie Isoe
オーストラリア・パース出身のぺインターCharlie Isoe。彼は夜遅くに外へ出向き、路上にいる中毒者やひねくれ者を観察していました。そんな彼らから見えてきたものは、プラスチックを使い捨てするような過剰消費の社会が生み出した退廃や絶望でした。そんな社会の全てを隠さずにキャンバスへと描いた作品は、恐怖と哀愁の入り混じる唯一無二の世界観を醸し出しています。
見つめられたら捨てられない、空き缶の底に描かれた可愛いキャラクターたち!
CAN MAN / My Dog Sighs
ストリートアーティストのMy Dog Sighsは、踏みつぶした空き缶の底に顔を描きました。いつもなら捨ててしまう空き缶ですが、あんなにリアルな顔が描いてあると愛着がわいて捨てられなくなっちゃいます。踏みつぶした缶の底に顔を描こう!なんて思ったこともありませんでしたが、こういう作品を見るとどんなものでもアイデア次第で素敵な作品に変身するのだなと感心してしまいます。
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